頭上スレスレをR/W17に着陸する飛行機
進入灯と絡めた撮影ができる飛行機好きの聖地「下地島空港」
今回は通称「17エンド」への行き方をご紹介します!
下地島空港の17エンド(RWY 17 END)とは?
美しい海に囲まれる宮古列島のひとつ、下地島。
隣の伊良部島とはひとつの島に見えますが、伊良部島と下地島との境には水路が通っており、地続きではないので別の島となります。
そんな下地島には島の半分近くの敷地面積を有する下地島空港があります。
下地島空港:3.61㎢
北側からの着陸機が頭上スレスレを通過する滑走路17の進入端は絶景で知られており、多くの観光客が訪れるこの進入灯が延びる滑走路沿いの管理用通路のことを「ランウェイ17END」と通称されています。
車で行くことはできる?
下地島空港は、1973年にパイロットの操縦訓練空港として建設され、2012年まではJALグループ、2014年まではANAグループがパイロットの訓練を行ってきました。
僕たち夫婦もこの下地島空港に魅了され、2012年7月、2013年2月、2013年9月にANAの訓練を見に訪れましたが、この時は車で行くことができました。
ですが、2015年に宮古島と伊良部島を結ぶ伊良部大橋が開通して以降、観光バスや乗用車が増加。
交通混雑や事故が起き、空港のフェンスが破損したりと空港の管理や保安上の問題が発生したようです。
そこで、2019年3月30日の新ターミナルビル開業と定期便の就航を前に保安管理に万全を期すため、3月23日から管理用通路は全面車両通行止めとなりました。
車を止めて、徒歩での通行は可能なのでその行き方をご紹介します。
滑走路西側からの行き方(徒歩約7分)
伊良部大橋を渡り、左に曲がり下地島空港方面に進みます。
空港の南側の道路を「中の島ビーチ」や「通り池」に向かってひたすら走ると到着です。
車両通行止の看板と転回用地があるのですぐにわかると思います。
駐車場はないですが、道路の端に止めることができるので転回用地の邪魔にならないように止めましょう。
ここからフェンス沿いを歩いて7分ほどで到着です。
途中に日陰や自販機は全くないので夏場は気を付けて下さい。
ここの青く透き通った海は本当に感動ものです。
干潮時にはここに幻のビーチが現れます。
到着。
この進入灯が目印です。
反対側は滑走路。
滑走路東側からの行き方(徒歩約12分)
伊良部大橋を渡り、左に曲がり下地島空港方面に進みます。
「佐和田の浜」や「ホテルてぃだの郷」を目指して走り、空港ターミナルの北側にあるゲート付近。
こちらも車両通行止看板があるのですぐわかるはずです。
転回用地があるのでこちらも邪魔にならないように止めましょう。
ここからフェンス沿いを歩いて徒歩12分ほどです。
「17エンド」という言葉への違和感
実はファンの間で使われるその言葉に違和感を持っているためです。
これだけこの記事で「17エンド」を紹介しておいて、今更その説明を覆すような発言になってしまいますが、その理由を読んでもらって理解していただけると嬉しいです。
17エンドが指す場所はここじゃない
Google Mapで見た下地島空港北側の航空写真。
絶景ポイント「17エンド」も載っているんですよね。
それだけ浸透した言葉なんでしょう。
航空写真の滑走路の端っこに大きく「17」とマーキングされていますが、その向きに注目して下さい。
「ランウェイ17」はここから始まるのです。
ランウェイ17で離陸する飛行機はここから離陸滑走し、ランウェイ17で着陸する飛行機はここから滑走路に進入します。
航空業界における17エンドとは、滑走路17がここから始まった先、そう、滑走路反対側の「35」とマーキングされた方面を指します。
なのでフェンの間で使用される通称「17エンド」は、ランウェイ35のエンドにあるため、本来は「35エンド」となります。
細かく言うと17エンドのような○○エンドという表現はなく、「Runway 17 Approach End」や「Runway 17 Departure End」と表現します。
まぁこの表現は反対側を指すので、通称17エンドは「Runway 35 Approach End」や「Runway 35 Departure End」が正しい表現になりますが。
これは熊本空港のランウェイ07に着陸する時の写真。
ランウェイ07のエンドは写真の手前側ではないですよね。
写真の奥側、滑走路の先になります。
航空用語でいうと、Approach End(着陸時のエンド)はこの滑走路の反対側、「25」のマーキングがある付近になります。
疑問に思っている航空関係者も多いようで、航空写真家のチャーリィ古庄氏も記事にされています。
【チャーリィ古庄オフィシャルブログ】ランウェイエンドのまちがい
代替表現を提案してみる
「17エンド」で浸透してしまっているこの場所を今さら「35エンド」と呼ぶのは無理があると思います。
そこで僕が違う表現を提案!
17サイド(17SIDE)
いかがでしょう?
管制官など航空関係者においても使用される表現で、実際にエアバンド(航空無線)からも聞こえてくる用語です。
僕が提案する17サイド。様々なご意見お待ちしております。
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