日本の空に新たな旋風を巻き起こし、国内中堅航空会社として不動の地位を保っている規制緩和政策による新規参入航空会社第1号のスカイマーク(SKY/BC)、「空飛ぶ電車でピーチする?」をコンセプトに路線を拡大し続ける本邦初の格安航空会社(LCC)のピーチ(APJ/MM)。
格安で飛行機に乗って旅行したい人は必ずLCCを考えるのではないでしょうか?
本当にお得に旅するために、僕が行き着いた結論はこちらです。
少し長い記事になりますが、飛行機旅で損したくない方はぜひお読み下さい。
そんな僕はずーっとスカイマーク推し!
地元神戸空港を西の拠点としていることもありますが、もっともっと推したくなる理由があるんです。
今回はその理由をLCCのピーチと比較し様々な視点から実証していきたいと思います。
スカイマークとピーチのイメージは?
スカイはミニスカCAが話題になったし、A380が夢に終わって経営破たんしたイメージしかないかな…。
ピーチはピンクでかわいいし、友達もピーチで韓国によく行ってるよ。LCCだし安いんでしょ?
でも、実際によーく考えてみたらそうじゃないことが分かるから、見てみよう。
実際のスカイマークとピーチはこんなかんじ
スカイマーク
- 便利
- 定時運航
- 広い
- 各種無料サービスあり
- 安い
ピーチ
- 不便
- 遅延が多い
- 狭い
- サービスは全て有料
- 安い
使用空港の利便性を比較
両社が使用する空港の利便性をみてみましょう。
スカイマークが使用する空港
【関東路線】
アクセスのいい羽田空港ベース。
【関西路線】
神戸三宮から18分というアクセス抜群な神戸空港ベース。
【那覇空港】
免税店や売店が多数あるメインの第1ターミナル発着。
ピーチが使用する空港
【関東路線】
東京都心から遠く離れた成田空港ベース。(羽田便は運航しているが深夜枠)
【関西路線】
京都・大阪・神戸から遠い、和歌山寄りの関西空港ベース。しかも第2ターミナルという簡素な造りの建物。
【那覇空港】
LCCターミナルから新ターミナルに移転したが、ターミナルの端っこ。
空港の利便性比較結果
空港の利便性は何気にすごく重要です。
羽田の発着枠をたくさん持っているスカイマークは最強です!
定時運航率を比較
定時運航率について、両社の定時運航率をみてみましょう。
国土交通省が「航空輸送サービスに係る情報公開」において、特定本邦航空運送事業者12社に関する2017年度の定時運航率を公表しました。
1位 スカイマーク(93.06%)
2位 エアアジアジャパン(90.42%)
3位 エアドゥ(90.06%)
4位 日本航空(90.01%)
5位 スターフライヤー(89.86%)
6位 全日本空輸(88.52%)
7位 ソラシドエア(87.75%)
8位 ジェットスタージャパン(85.17%)
9位 日本トランスオーシャン航空(83.90%)
10位 春秋航空日本(83.22%)
11位 バニラエア(80.94%)
12位 ピーチ(79.17%)
スカイマークの定時運航率が1位なのに対して、ピーチはなんと12位という結果でした。
スカイは15便に1便が15分以上の遅延、ピーチは5便に1便が15分以上の遅延という確率です。
しかもスカイマークはなんと2018年度の統計でも首位を死守しました!
定時運航率比較結果
どちらが時間に正確か、こちらも一目瞭然の結果に。
定時運航率最下位のピーチは首位のスカイマークの3倍遅延するということです。
安い航空券を購入できても気がつけばフルサービスキャリア(FSC)のANAやJAL程度の支出になることも。
シートピッチを比較
シートピッチについて、両社の航空機のシートピッチ(座席の前方・足元の広さ)をみてみましょう。
スカイマーク(B737-800)のシートピッチ
31インチ(約79cm)各座席下にコンセントあり。
ピーチ(A320-200)のシートピッチ
29インチ(約74cm)
シートピッチ比較結果
こちらもスカイマークに軍配。
5cmの差って大きいです。
横2席がとても大きな体のサラリーマンでかなり窮屈に感じてたところ、前席のおばちゃんがシートを思いっきり倒してきた時にはもうどんな苦行かと思いました。
ペンを落としてしまっても、狭さで手を伸ばすこともできず、取れなかったくらいです。
サービスを比較
サービスについて、両社の各種サービスをみてみましょう。
社名 | スカイマーク | ピーチ |
---|---|---|
受託手荷物 | 20kg無料 | 20kg1600円 |
座席指定 | 無料 ※最前席のみ1000円 | 480円〜1360円 |
機内サービス | キットカット キャンディー おしぼり 毛布貸し出し無料 コーヒー無料 ドリンク100円〜 機内食なし | ドリンク200円〜 機内食有料 |
サービス比較結果
スカイマークは機内食はないものの受託手荷物や座席指定は無料、キットカットやコーヒーなどの無料提供があります。
一方のピーチは、受託手荷物は有料で、事前に予約せずに当日空港カウンターで手荷物を預けるとなるとその料金は2680円にもなります。
国際線になるとより料金は上がり、上海線はインターネットで予約してもなんと6800円!
こちらもスカイマークに軍配が上がるでしょう。
安さを徹底比較
やっぱり格安航空会社というだけあってピーチが安い?
航空業界の革命児と言われたこともあるスカイマーク?
最後はその安さについて徹底比較します!!
両社の関西路線(神戸空港・関西空港)を利用し、那覇空港へのフライトを例に挙げて、どちらが安いか比較検証!
【ゴール】那覇空港
公平性を保つため、出発地点は大阪駅とします。
まずは各空港までのアクセスとその料金。
スカイマーク【大阪駅→神戸空港】
運賃:740円
神戸のことをあまり知らない人はこの経路図を見て「神戸空港って大阪駅からこんなに近いの!?」って思った方も多いのではないでしょうか。
これは早朝なのでJRは快速しかないのですが、新快速に乗れば大阪駅→三ノ宮駅はたったの22分になり、乗車時間は39分にまで短縮されます。
続いて肝心の航空運賃。
ピーチ【関西空港→那覇空港】
一番安いのが「シンプルピーチ」の4890円。
支払総額は空港税・座席指定・受託手荷物・支払手数料が上乗せされて7980円。
※2019年7月1日より支払手数料(540円→580円)座席指定料(400円→480円)値上げ
スカイマークの料金を超えてしまいましたね。
表にするとこんな感じ。
航空会社名 | SKYMARK | Peach |
---|---|---|
使用機材 | B737-800 | A320-200 |
座席間隔 | 31インチ 約79cm | 29インチ 約74cm |
運賃 | 7600円 | 4890円 |
燃油サーチャージ | 0円 | 0円 |
空港税 | 0円 | 410円 |
座席指定料 | 0円 | 480円 |
支払手数料 | 0円 | 580円 |
機内持込手荷物 | 0円 (10kg) | 0円 (7kg) |
受託手荷物 | 0円 (20kg) | 1600円 (20kg) |
航空運賃 | 7600円 | 7980円 |
鉄道運賃 | 740円 | 1190円 |
総支払額 | 8340円 | 9170円 |
ピーチは運賃が安くても、運賃の他に「空港税」「座席指定料」「支払手数料」「受託手荷物」の付加手数料が上乗せされ、いつのまにか航空運賃はスカイマークより380円高くなります。
また、大阪駅からのアクセスを考えるとよりその差は広がり、総支払額ではピーチはスカイマークより830円高くなってしまいます。
空港税一覧はこちらを参照ください。
今回は11月27日で検証しましたが、ピーチは時々セールをするのでそれを狙うと安い運賃をゲットできそうですね。
ですが、セール対象日は平日の場合がほとんど。便も指定される傾向にあるので都合のいい時間帯の発着はなかなか安くならないのが現状です。
検証結果
スカイマーク | ピーチ | |
使用空港の利便性 | ★★★★ | ★★ |
定時運航率 | ★★★★★ | ★ |
座席の広さ | ★★★★ | ★★ |
サービス | ★★★★ | ★★ |
価格 | ★★★★ | ★★★★ |
スカイマークとピーチを比較するとこんなかんじになりました。
ピーチは典型的なLCCといったところでしょうか。
日本初のLCCの意地をもっと見せてもらいたいものです。
2019年度末にバニラエアとの統合を控えているのでより勢力を増すでしょう。
一方、スカイマークはANAやJALと同じシートピッチである上に定時運航率は国内トップ!
このクオリティーでこの低運賃!もはや最強としか言いようがありません。
最後に、一言。
スカイマークさん、とりあえず熊本に戻ってきてください!!
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