エアアジア・ジャパン日本事業撤退
先日、中部国際空港(セントレア)を拠点とする格安航空会社(LCC)のエアアジア・ジャパンが12月5日をもって日本から撤退するといったニュースをお伝えしました。
エアアジア・ジャパンは、新型コロナウイルスの影響により、2020年4月から一部期間・路線を除きほとんど運航できていない状況で、現在から12月5日までも運航される予定はありません。
供用開始から1年経ったセントレア第2ターミナル
2019年9月20日に供用を開始したセントレアの第2ターミナル。
このターミナルはLCC(格安航空会社)専用ターミナルとして運用を開始し、セントレアを拠点としていたエアアジア・ジャパンもこの第2ターミナルを使用していました。
拠点としていたセントレアのチェックインカウンター。
第2ターミナルの位置
第2ターミナルは第1ターミナルから徒歩約10分の位置にあります。
ここで注意してもらいたいのが、第1ターミナルと第2ターミナルは徒歩約10分で行き来できるところにありますが、あくまでもチェックインカウンター同士の距離。
実は第2ターミナルの飛行機が駐機しているスポットは、そこからまた徒歩約10分のところにあります。
図を見ておわかりいただけたと思います。
第2ターミナルと駐機場はかなり離れています。
セントレアの公式YouTubeで、第2ターミナルアクセス案内として第2ターミナルサテライト(駐機場)から第2ターミナル本館到着出口までの動画があったので見てみてください。
その長さをポップさで打ち消しているのが分かります…
利用している航空会社
LCCターミナルとして供用開始されたこの第2ターミナルは、次の航空会社が利用しています。
国内線
- エアアジア・ジャパン
- ジェットスター・ジャパン
国際線
- エアアジア・ジャパン
- ジェットスター・ジャパン
- エアプサン
- チェジュ航空
- ティーウェイ航空
- タイガーエア台湾
- タイ ライオンエアー
- 香港エクスプレス
国内線2社、国際線8社。もちろんすべてLCCです。
運航している航空会社
利用している航空会社は上記の国内線2社、国際線8社ですが、新型コロナウイルス感染拡大の影響により航空需要が低下する中で、現在運航しているのは次の航空会社です。
国内線
- ジェットスター・ジャパン
国際線
なし
国際線が飛ばせないこと、エアアジア・ジャパンが事業を廃止した(する)ことによって、現状はジェットスター・ジャパン1社のみとなっています。
第2ターミナルの発着便数
では、唯一セントレアの第2ターミナルを使用しているジェットスター・ジャパンのある日のセントレア発着便数をみてみます。
- 10月6日(火) 1往復便(那覇)
- 10月7日(水) 3往復便(新千歳・福岡・那覇)
- 10月8日(木) 2往復便(新千歳・那覇)
少ない日には出発1便、到着1便しかありません。
わざわざ数億円かけて増設したターミナルビルなのに1日1便しか飛ばないんですよ。
地獄だったセントレアでの乗り継ぎ
先日、まだエアアジア・ジャパンが飛んでいた頃、このセントレアの第2ターミナルから第1ターミナルへの乗り継ぎをしました。
エアアジア・ジャパン DJ4便
新千歳 14:45発 中部 16:35着
全日本空輸 NH335便
中部 17:40発 熊本 19:10着
ここからが地獄の始まり。
航空会社も発着ターミナルも違うけど、中部での乗り継ぎ時間が65分もあるから大丈夫!ということで不安を抱えつつもこのプランを組みました。
第2ターミナル到着便の遅延
恐れていたことが起きました。
エアアジア・ジャパンの遅延です。
FLIGHT DIALOG
新千歳空港からセントレアに到着し、飛行機の扉が開いたのは17:09。
こんな時に限って本館から一番遠い77番スポットでした。
次に乗る熊本行きの飛行機の出発時間は17:40。
時間がありません。
第1ターミナルへの乗り継ぎ
ANAの場合、保安検査場通過は出発時間の20分前までとなっているので、17:20には第1ターミナルの保安検査場を通過しないといけません。
第2ターミナルサテライトで降機した17:09の11分後には第1ターミナルの保安検査を通過しないといけないってこと。
所要時間は第2ターミナルサテライトから本館まで徒歩約10分、第2ターミナル本館から第1ターミナル保安検査場まで徒歩約10分。
徒歩だと20分かかる距離を11分以内で行かないといけなくなってしまいました。
その結果
重い荷物を持って、第2ターミナルサテライト〜第2ターミナル本館〜FLIGHT OF DREAMS〜第1ターミナルを本気ダッシュしました!
2km近くあったのではないのでしょうか。
とにかく第2ターミナル到着動線のあの廊下が辛い…。
もう着くと思って角を曲がったらまた長い通路が現れる。これの繰り返し。
まるでイオンモールのトイレのようです。
お世辞にもスリムとはいえない僕。
夏場にダッシュしたことで汗でTシャツはびちゃびちゃになるし、足は攣りそうになるし、筋肉痛になるしで最悪でした。
保安検査場ではギリギリすぎて名前まで呼ばれていました。お恥ずかしい…。
搭乗口に着いた時にはすでに搭乗開始。
FLIGHT DIALOG
普段運動をしていない人や、子連れ、お年寄りは絶対に間に合わなかったと言い切れますね。
座席に座っても汗が止まらなかったです。
隣に人がいなくてよかった。完全に不審者です。
もう第2ターミナルを使いたいとは思わない
こんな経験はあまりないことかもしれませんが、忘れてはいけないのが第2ターミナルは「LCCターミナル」ということ。
LCCは遅延率が高いですし、基本的に遅延した場合、何の保証もありません。
第2ターミナル到着便を利用し、乗り継ぎするのは、それはギャンブルです。
僕はこんな経験をしたことからもう第2ターミナル発着便を利用したいとは思いません。
セントレアさん、ごめんなさい・・・けど第1ターミナルは超オシャレで大好きです!
このターミナルの存在意義とは
正直不便なセントレアの第2ターミナル。
不便なうえに現状ジェットスター・ジャパンの1社しか運航していないこのターミナルビルは本当に必要なのでしょうか。
何度も言いますが、1日1便しか飛ばない日があるんですよ。多くても3便です。
たとえエアアジア・ジャパンの後に国内No.1LCCのピーチが参入したとしてもこんな経験をした僕はセントレア第2ターミナル発着便を選ばないでしょう。
旅客保安サービス料(PSSC)の違いもたった60円しかありませんしね。
第2ターミナルの存在意義を今後見出していかなければ、利用者にとっても嬉しくない施設になってしまうかもしれませんね。
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