緊急事態宣言再発令による国内航空会社の特別対応
これは前回2020年4月に全国に発令された1回目の緊急事態宣言時にも行われたもので、購入済みの航空券(特典航空券含む)を手数料なしで変更や払い戻しなどができるもの。
購入済みの航空券の取扱いについて、国内航空各社はどこもほぼ同じ対応を始めていますが、よく調べてみると違いがあるのはご存じですか?
緊急事態宣言の再延長により特別対応も部分的に再延長
当初は首都圏1都3県に再発令したものでしたが、その後、2月7日まで栃木・岐阜・愛知・京都・大阪・兵庫・福岡も追加され、栃木を除く10都府県においては、3月7日まで延長となりました。
その後、首都圏1都3県が再延長されたことを受け、東京(羽田・成田)路線を運航する航空各社は対応を部分的に再延長しました。
新型コロナウイルスの感染拡大に伴う国内航空会社の特別対応一覧
全日本空輸(ANA/NH)
※ANAウィングス含む
対象搭乗日
- 2021年1月8日(金)~2021年3月7日(日)
-
2021年3月8日(月)~2021年3月21日(日)
対象航空券
- 国内線全路線全便(特典航空券含む)
- 東京(羽田・成田)発着便(特典航空券含む)
航空券取り扱い
手数料無料で予約便の変更、払い戻し
日本航空(JAL/JL)
※日本トランスオーシャン航空(JTA)、日本エアコミューター(JAC)、琉球エアーコミューター(RAC)、ジェイ・エア(JLJ)、北海道エアシステム(NTH/HAC)含む
対象搭乗日
- 2021年1月8日(金)~2021年3月7日(日)
-
2021年3月8日(月)~2021年3月21日(日)
対象航空券
- 国内線全路線全便(特典航空券含む)
- 東京(羽田・成田)発着便(特典航空券含む)
航空券取り扱い
手数料無料で予約便の変更、払い戻し
スカイマーク(SKY/BC)
対象搭乗日
- 2021年1月8日(金)~2021年3月7日(日)
-
2021年3月8日(月)~2021年3月21日(日)
対象航空券
- 国内線全路線全便
- 羽田発着便
航空券取り扱い
手数料無料で予約便の変更、払い戻し
エア・ドゥ(ADO/HD)
対象搭乗日
- 2021年1月8日(金)~2021年3月7日(日)
-
2021年3月8日(月)~2021年3月21日(日)
対象航空券
- 国内線全路線全便
- 羽田発着便
航空券取り扱い
手数料無料で予約便の変更、払い戻し
スターフライヤー(SFJ/7G)
対象搭乗日
- 2021年1月8日(金)~2021年3月7日(日)
-
2021年3月8日(月)~2021年3月21日(日)
対象航空券
- 国内線全路線全便(特典航空券含む)
- 羽田発着便(特典航空券含む)
航空券取り扱い
手数料無料で予約便の変更、払い戻し
ソラシドエア (SNJ/6J)
対象搭乗日
- 2021年1月8日(金)~2021年3月7日(日)
-
2021年3月8日(月)~2021年3月21日(日)
対象航空券
- 国内線全路線全便(特典航空券含む)
- 対象路線限定(東京(羽田)-宮崎/熊本/鹿児島/長崎/大分線)発着便(特典航空券含む)
航空券取り扱い
手数料無料で予約便の変更、払い戻し
アイベックスエアラインズ(IBX/FW)
対象搭乗日
2021年1月8日(金)~2021年3月7日(日)
対象航空券
国内線全路線全便
航空券取り扱い
手数料無料で予約便の変更、払い戻し
フジドリームエアラインズ(FDA/JH)
対象搭乗日
2021年1月12日(火)~2021年3月7日(日)
対象航空券
国内線全路線全便
航空券取り扱い
手数料無料で予約便の変更、払い戻し
天草エアライン(AHX/MZ)
対象搭乗日
2021年1月8日(金)~2021年3月7日(日)
対象航空券
国内線全路線全便
航空券取り扱い
手数料無料で予約便の変更、払い戻し
オリエアンタルエアブリッジ(ORC/OC)
対象搭乗日
2021年1月8日(金)~2021年3月7日(日)
対象航空券
国内線全路線全便
航空券取り扱い
手数料無料で予約便の変更、払い戻し
ピーチ・アビエーション(APJ/MM)
対象搭乗日
- 2021年1月8日(金)~2021年3月7日(日)
- 2021年1月8日(金)~2021年3月7日(日)
- 2021年3月8日(月)~2021年3月21日(日)
対象航空券
- 東京(成田)・大阪(関西)・名古屋(中部)・福岡を発着する国内線全路線全便
- 国内線全路線運休便
- 成田空港発着便
航空券取り扱い
- 手数料無料で予約便の変更、払い戻し
- 手数料無料で予約便の変更、払い戻し
- 手数料無料で予約便の変更、払い戻し
ジェットスター・ジャパン(JJP/GK)
対象搭乗日
- 2021年1月8日(金)~2021年3月7日(日)
- 2021年1月8日(金)~2021年3月7日(日)
- 2021年3月8日(月)~2021年3月21日(日)
対象航空券
- 国内線全路線全便
- 国内線全路線全便
- 成田空港発着便
航空券取り扱い
- 購入金額相当のバウチャーの発行(有効期間6ヶ月)
- 出発日から3ヶ月先までの当社同一区間便に振替
春秋航空日本(SJO/IJ)
対象搭乗日
2021年1月8日(金)~2021年3月7日(日)
対象航空券
国内線全路線全便
航空券取り扱い
手数料無料で予約便の変更、払い戻し(支払い手数料を除く)
ANA・JALの大手だけでなくほとんどの航空会社が手数料なしで「全額返金」する一方LCCは
ほとんどの航空会社が緊急事態宣言が発令された2021年1月8日(金)~3月7日(日)の期間に国内線全路線の航空券を手数料無料で予約便の変更や払い戻しをするといった対応としています。
そんな中、ピーチは成田・関西・中部・福岡発着路線のみ同様の対応とし、それ以外の路線は運休便に限り手数料無料で払い戻しや変更に対応するようです。
ピーチ以上にシビアな対応を見せているのが、ジェットスタージャパン。
一定期間までに予約した路線に限り、購入金額相当のバウチャーの発行(有効期間6ヶ月)、または出発日から3ヶ月先までの同一区間便に振替としています。
手にしたキャッシュは離さない
新型コロナウイルスの影響により航空会社の経営状況はかなり苦しくなっていますが、緊急事態宣言下におけるこの特別対応によってより苦しくなるものと考えられています。
航空需要が著しく減り、資金繰りを確保するのがやっとの中で、一度航空券代として手にしたキャッシュ(現金)を手放さないといけなくなるということ。
それをできる限り阻止すべくジェットスタージャパンは払い戻し(返金)するのではなく、次回ジェットスタージャパンの航空券の購入・支払い時にクーポンのように利用できるフライトバウチャーを発行するといった対応にしています。
言い換えるなら、ジェットスタージャパンの航空券を一度購入すると、欠航にならない限りコロナ禍・緊急事態宣言下においてもお金は返ってこないということです。
コロナ禍でも搭乗率の落ち込みが少ない理由
コロナ禍でのゴールデンウイーク、夏休み、シルバーウィーク、年末年始などにおいてジェットスタージャパンだけが突出して搭乗率がいいのは、こういった理由が背景にあるからだと考えられます。
「緊急事態宣言が出されたからキャンセルしたい」などと思っても、購入した便が運航されるとお金は返ってこないので、ほとんどの人が「乗る」という選択肢を選んでいるといえるでしょう。
これがLCCのベーシック
僕はただジェットスタージャパンの悪口を言っているわけではありません。
これがLCC(Low Cost Carrier/格安航空会社)のベーシックなスタイルということ。
LCCには安いというメリットもあれば、こういったデメリットもあるので理解したうえで購入してくださいね。
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