MRJミュージアムに行ってきた
施設内で写真は撮れませんが、細かくレポートするのでネタバレ注意です!
Mitsubishi Regional Jet(MRJ)とは
日本の企業である三菱航空機を筆頭に開発・製造が進められている小型ジェット旅客機。
現在は開発当初の「Mitsubishi Regional Jet」から「Mitsubishi Space Jet」に名称が変更されています。
MRJミュージアムとは
三菱重工グループの最先端テクノロジーを搭載した「国産初のジェット旅客機」Mitsubishi Regional Jet/MRJ(現Mitsubishi Space Jet)を紹介する施設。
組立工程や実物を体感できる予約制の見学ツアーが用意されています。
今回はこの見学ツアーに参加してきました!
基本情報
予約方法
工場見学ツアーは完全予約制。
MRJミュージアムの公式サイトから申し込むことができます。
開催日時
10:00〜17:30(所要時間 約140分)
休館日:毎週火曜日・年末年始・メンテナンス期間
料金
個人:1000円 小・中500円 高・大800円
一般団体:800円 小・中400円 高・大640円
学校団体:無料
「MRJミュージアム+あいち航空ミュージアムセット販売券」なら合計2000円のところが1500円になります。
実際に僕はこのセット販売券を購入しました。
アクセス
施設は名古屋小牧空港(県営名古屋空港)に併設されています。
受付場所はあいち航空ミュージアム2階MRJミュージアムチェックインカウンター。
空港のターミナルからは歩いて行くこともできますが、バスも出ています。
空港の利用者(FDA 搭乗者)は小牧空港ターミナルの案内所で搭乗券を提示するとバスの無料利用券をもらうことができるので是非利用してみてください。
僕はこのバスを無料で利用しました。
バス停「あいち航空ミュージアム」を降りると目の前にあります。
このマーシャラーのオブジェが案内板になっているのがとてもオシャレ。
エスカレーターで2階に上がります。
自動扉を入るとあいち航空ミュージアムのカウンター。
その奥にMRJミュージアムのチェックインカウンターがあります。
MRJミュージアムへ
チェックイン
カウンターでチェックインを済ますと待ち合いスペースへ。
MRJミュージアム紹介のVTRが流れていたり、写真、サインも飾られています。
チェックイン時にパンフレット、注意事項、パスを渡されます。
施設内は完全撮影禁止。1階エントランスのみ撮影することができるようです。
施設へはバスで移動
あいち航空ミュージアムにMRJミュージアムがあるのではなく、あくまでチェックインのみ。施設へは専用のバスで移動します。
エスカレーターを下り、先程ターミナルから乗ってきて降りたバス停で専用バスが待っていました。
バスに乗ること約3分。
MRJ最終組立工場内にあるMRJミュージアムに着きました。
エントランスのみ撮影が許されているので、写真はこれだけとなります。
ここからは必死に取ったメモを頼りにレポートします!
見学ツアーの全貌
撮影不可のため、ここで使用する写真はMRJミュージアム公式HPよりお借りしています。
1階エントランス
エントランスにあるロッカーにカメラや携帯電話、電子機器などの荷物を預けます。
大容量のロッカーなので大きな荷物も安心。
専用のイヤホンを配られ、アテンドのお姉さんの説明が無線でクリアに耳元で聞こえます。
エレベーター
展示室のある5階へはMRJが飛んでいる空をイメージしたエレベーターで移動。
とてもキレイでオシャレな箱になっています。
エレベーターを降りると「MRJの航続距離が3700km。新千歳─那覇が約3000kmなので日本全国飛ぶことができる。」「Mitsubishi Regional Jetとして開発されてきたが、Mitsubishi Space Jetに名称が変更された。」などの説明がありました。
廊下
滑走路を再現した廊下を通りシアタールームへ。
通路の床や壁に滑走路の絵が描いてあるため歩くと自分が飛行機になった気分になります。
シアター(約5分)
超大型スクリーンでMRJの開発から初飛行までのストーリーを5分間のムービーで見ることができます。
とてもカッコいい映像でした。
機内を体験(約10分)
シアターの隣の部屋にはMRJの実物大の模型があります。
機首外部にはセンサーやピトー管なども再現されており本物の飛行機と見間違えるほど。
MRJの塗装は「歌舞伎」「漆塗り」「日本刀」などの日本らしさをイメージしているようです。
実物大の機首には、内部にフライトデッキとキャビンが設置され、コックピットはフライトシミュレーターになっています。
客室も再現されており、見学者全員が座席に座ることができます。
「客室天井は富士山をイメージしている」「座席のリクライニングは背もたれを倒すと座面も前に出てくる」「貨物室は機体後方にすることにより客室の天井が高くなった」などの説明がありました。
翼とエンジン(約10分)
実物大の主翼とジェットエンジンのカットモデルが展示されており、主翼やウィングレット、エンジンの説明があります。
MRJの模型を使ったプロジェクションマッピングでの説明もあり、これが結構すごかった!
風洞試験に使用されたモックアップも展示されており、その後ろにはMRJが受けてきた数百もの試験が掲載されています。
製造の現場(約10分)
製造現場をタブレットの360°ムービーで見ることができます。
本当に製造現場にいるかのような映像でした。
パーツ展示(約5分)
MRJに使用されている本物のパーツ類が展示されています。
1つの航空機を製造するのにこんなにも多くの協力会社があるのかと驚きました。
物流ネットワーク(約3分)
MRJの100万点にものぼる部品やその材料がスムーズに運搬・加工される過程が映像とともに見ることができます。
MHIグループコーナー(約3分)
三菱重工グループの陸・海・空・宇宙に広がる広範な事業領域や社会への貢献が紹介されています。
エレベーター
夕日の中を飛ぶMRJが描かれたエレベーターで2階最終組立工場へ。
組立エリア(約5分)
エレベーターを降りると右手には推定80m✕70m程の広さのある組立エリア。
「各工場でつくられた胴体、翼などを航空機として組み立てていくエリア」とのこと。
愛知県の飛鳥工場でつくられた主翼、胴体、三重県の松坂工場でつくられた尾翼が集められ、このエリアで飛行機の形になるようです。
この時は、組立て前の胴体が2つと、組立て途中のMRJ90の7号機「JA27MJ」がいました。
超開放的なオフィススペースのようなものもありました。
艤装エリア(約15分)
続いてエレベーターを降りて左側には組立エリアと同等の広さのある艤装(ぎそう)エリア。
艤装(ぎそう)とは、「機体の内部に構成部品を組み付ける」こと。
機体の内部部品取り付け、エンジン取り付けを行い旅客機として完成させていき、コックピットの設置、内部の電気システム、油圧システムの完成、客室内装そしてシートの設置などのキャビン内部も完成させ、飛行可能なMRJが完成するようです。
部品や工具を保管するエリアなどがあり、この時は、まだ水平尾翼のない旧塗装(MRJ塗装)のMRJ90の6号機「JA26MJ」と、完成していると思われる新塗装(SPACE JET塗装)のMRJ90の5号機「JA25MJ」がいました。
艤装エリアをぐるりと回り、ドリルでの穴開け体験や写真パネル展示もありました。
航空機へのドリルでの穴開けはかなり難しい。
1〜4号機は2019年12月現在、アメリカのモーゼスレイクで飛行試験をしているようですね。
ミュージアムショップ
見学は以上で終了。
1階エントランス横にあるミュージアムショップにてMRJオリジナルグッズを購入することができます。
入口付近には10種類以上の記念スタンプも用意されていますよ。
見学ツアー終了
イヤホンを返し、これにてツアー終了。
再び専用バスに乗ってあいち航空ミュージアムに戻ります。
感想
施設内ではアテンドのお姉さんがものすごい情報量をほぼ全て暗記で説明してくれます。
施設のクオリティの高さにも驚かされましたが、このお姉さんが一番すごかった!
申し込み
2020年10月現在、休館のため受付はされていません。
飛行機ファンにとっては非常に興味深い施設でした。